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相続の流れと期限

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木の枝と丸い葉で表した家系図の絵

相続の手続きは、おおまかに「だれが相続するか」「何を相続するか」を確かめ、「どう分けるか」を決め、必要なら「税金と名義変更」をする、という順番で進みます。期限があるのは主に、相続放棄(3か月)・準確定申告(4か月)・相続税(10か月)・相続登記(3年)の4つです。

1. 相続人を確かめる

まず遺言書があるかを確かめます。遺言書がなければ、民法で決まった相続人(法定相続人)が相続します。配偶者はいつも相続人で、ほかは次の順番です。上の順番の人がいれば、下の順番の人は相続人になりません。

順番相続人配偶者がいるときの割合の目安
第1順位子(亡くなっていれば孫)配偶者2分の1・子2分の1
第2順位父母(いなければ祖父母)配偶者3分の2・父母3分の1
第3順位きょうだい(亡くなっていればおい・めい)配偶者4分の3・きょうだい4分の1

相続人を正式に確かめるには、亡くなった方の生まれてから亡くなるまでの戸籍を集めます。2024年3月からは、最寄りの役所でほかの市区町村の戸籍もまとめて取れるようになりました(戸籍の広域交付)。割合は法定相続分の計算で確かめられます。

2. 財産を確かめる

預金・不動産・株・車・生命保険などのプラスの財産と、借金・ローン・未払いの税金などのマイナスの財産を調べます。通帳、郵便物、固定資産税の通知書などが手がかりになります。金融機関に亡くなったことを伝えると口座は止まりますが、葬儀費用などのために、一定額までは遺産分割の前でも引き出せる制度があります。

3. 相続放棄・限定承認(3か月以内)

借金のほうが多いときなどは、家庭裁判所に申し立てて相続放棄ができます。プラスの財産の範囲でだけ借金を引き継ぐ限定承認もあります(相続人全員で申し立てる)。期限は、自分が相続人になったことを知った日から3か月以内です。この間に財産を使ったり処分したりすると、相続したとみなされて放棄できなくなることがあるので注意してください。

4. 準確定申告(4か月以内)

亡くなった方に事業や不動産の収入があった、年金が一定額より多かったなどで確定申告が必要なときは、相続人が代わりに、亡くなった日から4か月以内に所得税の申告(準確定申告)をします。払いすぎた税金が戻ることもあります。

5. 遺産の分け方を決める

遺言書がなければ、相続人全員で話し合って分け方を決め(遺産分割協議)、遺産分割協議書を作ります。法定相続分は目安で、全員が納得すれば違う割合でもかまいません。話し合いがまとまらないときは、家庭裁判所の調停を使えます。

6. 相続税(10か月以内)

相続税は、遺産の合計が基礎控除を超えるときだけかかります。

基礎控除=3,000万円+600万円×法定相続人の数(例:配偶者と子2人なら4,800万円)

超えるときは、亡くなった日の翌日から10か月以内に税務署へ申告し、納めます。配偶者は1億6,000万円か法定相続分までは相続税がかからない特例(配偶者の税額軽減)があり、自宅の土地の評価を下げる特例(小規模宅地等の特例)もありますが、これらは申告をしないと使えません。死亡保険金には別に非課税の枠(500万円×法定相続人の数)があります(くわしく)。

税額の見当は相続税の総額の目安で計算できます。不動産があるときや基礎控除に近いときは、税理士に相談すると安心です。

7. 相続登記(3年以内)

土地や建物を相続したときは、法務局で名義を変える相続登記をします。2024年4月1日から義務になり、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請しないと、10万円以下の過料の対象になることがあります。2024年3月31日までに起きた相続で登記がまだのものは、2027年3月31日までが期限です。遺産の分け方が決まらないときは、自分が相続人であることを申し出る「相続人申告登記」で義務を果たすこともできます。

このサイトの期限や金額は、公的機関が公開している一般的な決まりをもとにした目安です。実際の手続きは、市区町村・年金事務所・税務署・家庭裁判所・法務局などの窓口で確かめ、判断に迷うときは弁護士・税理士・司法書士などの専門家に相談してください。法律・税金の助言ではありません。

最終確認:(編集方針と出典の確かめ方)